ホームページ制作では、サイトをアップロードさせてすべてが完了したと思いがちです。
例えばコンテンツのことを考えてみましょう。
ホームページは単行本とは違い、むしろ雑誌なのです。
一旦作成したあとは記事の更新もしなくては新鮮味がなくて集客できません。
そして、場合によっては社内で更新作業が手に余るという場合もあります。
そんなときには外部の業者に依頼するわけですが、その内容をきちんと整理して正しい方法で指示をしないと現場は混乱してしまします。
最初にコンテンツの更新の例を出しましたが、作成後に必要な作業はまだ他にもあります。
この記事では制作後に重要となってくることに関して解説します。
目次
ホームページの更新業務
ホームページの更新業務は大きく分けると次の5つに整理できます。
・ホームページのコンテンツ更新業務
・システム保守管理、運営代行業務
・ホームページの分析・検証・改善提案業務
・リスティング広告やSEO対策などの集客業務
・トラブル発生時の原因分析と対応業務
更新業務が必要な理由
これらの更新業務はいわば作ったあとのメンテナンス業務です。
せっかく作ったホームページを何度も作り直すわけではありません。
公開したホームページを公開された状態に保ち、プラスアルファでコンテンツの更新や集客業務をおこないます。
集客に関してはせっかく作ったのに宣伝しないとだれもアクセスしてこない状態になってしまってせっかく公開した意味がなくなってしまうからです。
社内で作るのか外部に委託するのか
社内に途中採用などでインターネットの業務経験者を別として、これらの作業を内部でやることは相当負荷のかかる作業です。
多くの企業では信頼できる外部の業者を探して外注しています。
外部に委託する場合に気をつけるべきこと
とはいえ、外部の業者をどこにしたらいいか社内で情報がなく、インターネットで調べてもどこが良いのか判断がつかないというケースもあるでしょう。
以下では外注選択の注意点について整理します。
コンテンツ更新業務
コンテンツの更新を外部業者に委託する場合には、月何本程度の更新を、どのような方向性で執筆してもらうかを決定する必要があります。
月に何本更新すべきか
月の記事更新数は企業によってバラバラと言っていいでしょう。
大企業などでは、一日に数十本更新するところもあります。
多くの中小企業では週に1回といった頻度が一般的です。
記事執筆の方向性の指示
記事は、外部業者に自由に書かせてはいけません。
もちろん業者もプロですから、化粧品メーカーの更新記事に温泉旅行の愉しさの記事を納品するようなことはありません。
しかし、発注段階で商品のコンセプトやターゲット、他社に負けない差別化できる特徴などを詳しく説明して、だいたいこの線で書いて欲しい。
このように指示して上がってくる記事は概ね期待通りです。
指示を的確にするためには、きちんと社内で意見を調整する必要があるでしょう。
システム保守業務
システム保守に関しては、おそらく内部でやることは不可能ですし無理にやろうとしても本業に差し支えるばかりか、思わぬミスをしてしまい公開したホームページにアクセスすることができなくなるなどの事態も想定できます。
必ず信頼できる外部業者を見つけましょう。
保守内容は、内容・費用を明文化して契約書にすべき
制作会社やコンサル会社は自社の中に保守契約のメニュー表を持っています。
まずはそれを確認して、どんなところまで見てくれるのかを確認します。
例えば、動いているかどうかだけを確認する場合もあれば、商品の人気投票コーナーやSNSなどで不適切な書き込みがないかどうか監視するサービスもあります。
業務範囲をしっかり確定し、内容と費用に関して合意が出きたら、正式に保守契約書を結びましょう。
ホームページの解析・検証・改善業務
日々の更新作業とは別に、解析・検証も重要になってきます。
例えば、
・人気のあるページはどのページか
・商品が購入されたときに直前に見ていたページはどのページなのか
・閲覧している人は男性が多いのか、
・女性が多いのか
・若者が多いのか
・年配の方が多いのか
・アクセス経路はSNS経由が多いのか
・検索ページからが多いのか…
こうしたことを分析・検証することができます。
ホームページの解析・検証・改善が必要な理由
現状を正確に分析することで、自社のホームページに足りないところをしっかりと数値で把握できます。
しっかりと客観視できれば、ホームページの改善をどのような方向性ですすめていったらよいか分かります。
例えば、若い女性をターゲットにホームページを開設したのに、分析してみると年配の男性が多かったという結果が出るかもしれません。
その場合は商品の選択が間違っているか、サイトのブログ記事などのコンテンツ内容の方向性がずれていることになります。
改善点がこれではっきりします。
制作会社やコンサル会社に依頼する場合の注意点
外注のコツとしては、自社と同じ分野(化粧品メーカーなら化粧品メーカー)の分析業務を引き受けたことがあるかどうかを聞いてみましょう。
もしあれば、それだけ経験値が高いということになります。
他社の社外秘を漏らすことはありえませんが、業界に通じているということは改善の方向性に関しても的はずれなことはいわないという安心感があります。
プロモーション業務
ホームページは公開しただけでは社内の人間しかその存在を知りません。
つまり見てもらわなければせっかく公開したホームページも存在しないことと同じになってしまいます。
このためには集客活動が必要です。代表的な集客方法について見てみましょう。
プロモーション内容の種類
SEO対策というのはGoogleなどの著名な検索エンジンが適切に自社のホームページの情報を読み取って、高い評価を下してくれるようにチューニングすることです。
SEO対策がうまくいくと、検索結果の上位に表示されることになりますのでアクセス数アップに貢献します。
このSEO対策自体料金は発生しないのですが、効果を上げるためにはやはり専門家に依頼したほうがいいでしょう。
その場合にはGoogleに対して費用は発生しませんが、コンサル会社には費用が発生します。
また有料広告で一般的なのはリスティング広告です。
リスティング広告とは別名検索エンジン連動型広告といいます。
例えばユーザーが「化粧品 シワ」と検索窓に打ち込んだときに、広告として「化粧品 シワ」を用意している企業のプロモーション広告を検索結果のトップに表示します。
SEO対策がうまく言っていなくても、費用をかければ検索結果の目立つところに広告が出ますので、これもアクセス数アップに貢献します。
トラブル発生時の対応業務
トラブルの発生というのは先に解説しました「保守」業務の延長線上にあります。
基本的に保守業務は予防医療のようなもので、実際に医療行為をするわけではありません。
保守業務を行っていたのにも関わらず、外部からの不正侵入などは完全には防げないというのが現状です。
そうした万が一のために外部業者を確保しておくことが大事です。
一番無難なのは、保守契約のときの業務範囲確定のときにトラブル発生時の対応もやってくれるように交渉することです。
そのことによって多少料金が上がったにしても、システムの状況を普段一番間近で見ている保守業務を契約した業者に頼む方が良いでしょう。
以上、ホームページは作ってからが重要である、この理由を解説してきました。
いわれてみればなるほどと納得して頂ける場合がほとんどなのですが、時には「え?また費用がかかるの」という反応をされる担当者の方もいます。
そうした事が起きないように、ホームページを公開する前に費用面を含めて、公開後にどんな作業が必要になるかを詰めておくべきだといえるでしょう。