Webサイトのアクセス数が減少する原因はいくつかあります。
アクセス数が減少する原因を突き止めるために、Googleアナリティクスの内の項目や検索順位、クリック率、インデックス数など、見るべきデータは日頃から把握しておくことも重要です。
アクセス数が減少する原因や対策について、ご紹介をいたします。
目次
Webサイトのアクセス数減少は要注意
Webサイト運営の担当者であれば、Webサイトの流入数は定期的にチェックしていることでしょう。Webサイトを運営している目的にもよりますが、アクセス数はCVや業績に影響してくるのでとても重要です。
WEBサイトのアクセス数に変化があれば、すぐに原因を確かめるべきです。
Webサイトのアクセス数の変化に早く気づければ、アクセス数やCV数の減少など、業績悪化が最小限に抑えられます。アクセス減少の程度によって対応策も異なってきます。
アクセス減少のパターン例
例えばの例でいくと、Webサイトのアクセス数は以下のようなパターンで減少する傾向があります。
- 緩やかな減少(月間5〜10%程度)
- 典型的な原因:コンテンツの陳腐化、競合の台頭、季節変動
- 段階的な減少(特定の日から20〜30%減)
- 典型的な原因:Googleのアルゴリズムアップデート、サイト構造の変更の影響
- 急激な減少(前日比50%以上減)
- 典型的な原因:技術的問題(robots.txtエラー、サーバーダウン、誤った301リダイレクト)
Webサイトのアクセス数は、徐々に減少していく場合と、突然大幅に減少する場合とさまざまです。このWebサイトの状況を把握するためにも、毎日どれくらいの集客をしていて、リアルタイムでどれくらいの訪問者数があるかなどは、担当者が把握しておく必要があるでしょう。
・平日と週末でのアクセス差(多くのB2Bサイトでは週末は平日の40%程度に減少するのが通常)
・時間帯別のピーク(一般的なECサイトは20時〜22時がピーク、B2Bサイトは10時〜15時がピーク)
・季節変動(夏季休暇期間は平均15%減、年末年始は20〜40%減少など)
これらの通常パターンを把握しておくことで、「通常の変動」と「異常事態」を判別できるようになります。
Webサイトのアクセス数が減少する原因
Webサイトのアクセス数の減少は、大きくは2つに分類できます。
- 競合他社やサイトの影響を受ける場合
- Webサイト運営上で起こるミスやトラブル
Webサイトのアクセス数が減少する原因は、大きいものから小さいものまでさまざまな経緯があります。
なかなか明確な特定が難しい場合もありますがおおよそは「経験値」がカバーしてくれることが多いです。つまりいかにアクセス解析に関わってきたか、原因特定や改善策の実施、改善させたことのある実体験が大切です。
そこでここではWebサイトのアクセス数が減少する原因をご紹介します。
コアアップデート
Googleは定期的にアルゴリズムの更新を行なっています。
アルゴリズムの変更が行われることを、コアアップデートと言います。
コアアップデートでは、検索上位に表示されているWebページがよりユーザーニーズに合っているものを表示できるよう、検索エンジンの改善を行なっています。
コアアップデートにより、検索エンジンからいい評価を得られれば、Webページの検索順位が上がります。
一方、コアアップデートでWebサイトの評価が下がってしまえば、検索上位にあったWebページが2ページ目になったり、圏外になったりすることも考えられます。
コアアップデートにも大小の変更があり、大きな変更があると、検索順位も大幅に変動する可能性が高くなります。
サイトのリニューアル
Webサイトのリニューアルが、検索順位に影響を与える場合もよくあります。
WebサイトのURLを変更する場合は、リダイレクト設定を行い、Googleの評価を引き継ぐ必要があります。
リダイレクト設定を行わないと、新しいURLで作成したWebサイトは新規ページと認識され、リニューアル前のWebサイトで積み上げたSEO評価がなくなってしまいます。
URLの変更でSEOを引き継ぐ場合は、必ず301リダイレクトを行うようにしましょう。
検索ボリュームの変化
キーワードの検索ボリュームの変化も、Webサイトのアクセス数に影響します。
Webサイトで設定しているキーワードの検索ボリュームが少なくなっていれば、アクセス数も減少しますね。
検索ボリュームが減少する原因も考えられます。
「季節トレンド」「TVでの露出」など。
たとえば、「入学・卒業」に関連するキーワードであれば、2-4月に検索回数が多くなるでしょうし、旅行などは大型連休前のアクセスが多い傾向にあります。
検索順位の変化
Webページの検索順位が下がれば、アクセス数も減少します。
検索順位やアクセス数が急に大幅な減少をした場合、すぐ変化に気づけるでしょう。
しかし、検索順位が徐々に下がっている場合は見落としがちです。
Webページのアクセス数は検索順位に大きく影響されるため、定期的なモニタリングは欠かせません。
アクセス数が減少した原因を調べる方法
WebサイトやWebページのアクセス数が減少した際に、原因を調べる方法をご紹介します。
検索順位
WebサイトやWebページのアクセス数に最も大きな影響を与えるのが、検索順位でしょう。
アクセス数の減少傾向を感じた際には、サーチコンソールなどの分析ツールWebサイトやWebページの検索順位に変化があるかを確認しましょう。
検索順位の低下で大きく影響するのは、検索上位のWebページになるため、優先的にチェックをします。
複数のWebページを管理している場合、1つずつ検索して順位を確認してくと手間がかかるでしょう。
GoogleアナリティクスやSEOツールを使えば、管理しているすべてのWebページの検索順位を一覧で確認できるため、活用してみてください。
検索ボリューム
Webサイトのアクセス数が減少(変動)する原因の1つに「検索ボリュームの変化」とお伝えしました。
検索ボリューム自体が少なくなっていれば、当然ながらアクセス数も減少します。
WebサイトやWebページで大きく流入を獲得しているキーワードは、Googleアナリティクスやサーチコンソールで確認できます。
検索ボリュームを確認できるツールはいくつかありますが、月別の検索ボリュームを出してくれるものだと、トレンドも把握できるでしょう。
クリック率
WebサイトやWebページのクリック率の変化はGoogleアナリティクスで確認できます。
アクセス数が減少する前と後でクリック率を比較してみましょう。
クリック率が下がっていれば、検索結果画面に表示される「タイトル」や「ディスクリプション」を見直す必要があるでしょう。
ユーザーは必ずディスクリプション(検索結果に表示されるページ説明文)をみて閲覧するサイトを選択しています。
検索結果画面に表示されている競合のWebサイトやWebページも参考になります。
表示回数
WebページやWebサイトの表示回数は、検索結果画面に表示される回数のことを指しています。
表示回数が減っている場合、検索ボリュームや検索順位が影響していると考えられます。
検索ボリュームが少なくなれば、表示回数も減少することはイメージできるでしょう。
検索順位が11位以降は2ページ目以降に表示されるため、表示回数やアクセス数への影響も大きいです。
表示回数はGoogleアナリティクスで確認できるので、アクセス数に変化があった場合のモニタリング項目として覚えておきましょう。
インデックス数
インデックスとは、検索エンジンのクローラーによる評価によって、WebサイトやWebページが検索結果画面に表示されることです。
インデックスされないと、検索結果に表示されません。インデックス数が減少していれば、検索結果に表示されなくなったWebページがあることになります。インデックスされなくなる原因として、ペナルティがあります。
Webサイトのインデックス数は「site:」を使うと簡単に調べることができます。過去にさかのぼって調査することはできないため、日次や週次でモニタリングするのもおすすめです。
アクセス数が減少した時の3つの対策
WebサイトやWebページのアクセス数が減少したら、どのような対策ができるのでしょうか。ここでは3つの対策について紹介していきます。
アクセスが減少した時の対策として
① リライトを行う
② 類似ページの削除
③ 自然検索以外の流入を増やす
それでは具体的にどんな対策なのかも見ていきましょう。
対策① コンテンツを新鮮で魅力的に書き直す(リライト)
アクセス数が減少する原因には、検索順位やクリック率の低下が主にあげられます。
検索順位が下がる原因には、Webページの内容がユーザーニーズにマッチしていない、マッチしているが情報が不足していることが考えられます。
自社のWebページより上位に表示されている競合のWebページを調査することで、上位表示される傾向をつかむことも可能です。
Webページは公開した後も、新しい情報を追加したり、ユーザーニーズに合うように更新する必要があります。
クリック率はタイトルやディスクリプションの変更で改善することも。タイトルやディスクリプションにキーワードが入っているか、ユーザーの興味をひく内容になっているかなどを見直してみてください。
◼︎具体的な改善方法◼︎
1. 上位表示されているサイトを調べる
例えば「犬のしつけ方」というキーワードで検索して、上位3サイトをチェックしてみましょう。
- どんな見出しを使っている?
- どのくらいの文字数?
- どんな質問に答えている?
- どんな画像を使っている?
2. 内容を充実させる
- 最新情報を追加:「2025年5月現在の最新情報をもとに解説します」
- 足りない情報を補足:「初心者によくある質問」「トラブルシューティング」などのセクションを追加
- 実例や体験談を入れる:「実際に当店のサービスを使ったAさんは、〇〇という悩みが解決しました」
3. タイトルとディスクリプション(検索結果に表示される説明文)を改善
- クリックしたくなるタイトル:「犬のしつけ方」→「【獣医師監修】愛犬が3日で言うことを聞く、やさしいしつけ方法」
- 魅力的なディスクリプション:「初心者でも簡単!叱らずにできる犬のしつけ法を写真つきで解説。成功率90%以上の方法を獣医師が伝授します」
対策② 似たような内容のページを整理する
Webサイトの運営では、数多くのWebページを作成し公開するケースが出てきます。
各Webページのテーマや構成を把握していないと、内容が非常に類似したコンテンツを自社ホームページ内で掲載したというケースも発生します。
Webサイト内に似た内容のWebページが複数存在している場合、
- 検索結果に表示されない
- ペナルティの対象になる(検索順位が上がりにくくなる)
などが起きる可能性があります。
Webサイト内で類似ページを作らないことが1番ですが、もし類似ページが存在している場合は、1つのテーマにつき1ページになるように整理しましょう。
◼︎具体的な改善方法◼︎
1. サイト内の似たページを見つける方法
- Googleで「site:あなたのサイトのURL キーワード」と検索する (例:site
.com 犬 しつけ)
- サイトの検索機能で同じキーワードを検索する
2. 似たページの整理方法
- 1つのページに統合する:最も内容が充実しているページを残し、他のページの良い部分を追加
- 別の角度で特化させる:
- 「小型犬のしつけ方」
- 「大型犬のしつけ方」
- 「子犬のしつけ方」など、対象を絞る
- リダイレクト設定:古いページから新しいページへ自動的に転送する設定(301リダイレクト)
対策③ 検索エンジン以外からの訪問者を増やす(自然検索以外の流入を増やす)
検索結果の上位に表示されれば、アクセス数を安定して獲得できることでしょう。
しかし、検索順位は検索エンジン(クローラー)の評価によるものです。
コアアップデートで評価基準が大幅に変更となった場合やペナルティを受けた場合、アクセス数が大幅に減少するリスクもあります。
アクセス数はSNSからの流入でも獲得することができます。InstagramやTwitterなども活用し、自然検索以外からもアクセス数を獲得できるようにしておけると安全でしょう。
◼︎具体的な増やし方◼︎
1. SNSの活用法
- Instagram:商品の魅力的な写真や使用シーンの投稿
- 例:「犬のしつけ教室の様子」「トレーニング前後の変化」
- Twitter/X:短い専門知識や最新情報の発信
- 例:「愛犬がソファーを噛む理由、3つの対策法をブログにまとめました(リンク)」
- YouTube:実演動画
- 例:「3分でできる犬のしつけテクニック」「よくある失敗とその対処法」
2. メルマガやLINE公式アカウント
- 定期的な情報発信:週1回のペースで役立つ情報を配信
- 限定特典:「メルマガ読者限定の特別記事」「LINE登録者だけの割引クーポン」
3. 実例:SNS活用の成功例
あるペットショップでは、Instagramで「お客様の愛犬紹介」を始めたところ、2か月で:
- フォロワーが300人→2,000人に増加
- サイト訪問者の35%がInstagramからに
- 問い合わせ数が2倍に増加
アクセス数リカバリー対策の注意点
アクセス数が減少した際のリカバリー対策の注意点をご紹介します。
原因を推測できてから対策を行う
アクセス数が減少した際に、原因が推測できてから対策を行うことも大切です。考えられる原因が複数ある場合は、より根拠のあるものから優先的に行うといいでしょう。
計画性もなく、あれこれ試すのはNG。Webページに変更を加える際は、変更により何が改善されるかなどの仮説をある程度立てた上で検証しましょう。そうでなければ対策を行ったことが何に繋がるのか成果が見えづらくなってしまうので要注意です。
改善対策の内容を具体的に記録しておく
アクセス数を改善するために行なった対策は、記録を残しておきましょう。またその際には、内容は当然記録しておくべきですが、意図や経緯も記録しておきましょう。
Webページに変更を加えた場合、クローラーの巡回周期の都合で結果がすぐには出ないことがほとんどです。
アクセス数が減ったリカバリー対策としてリライトを実施した場合、最低1ヶ月は時間をおく必要があります。
数ヶ月などかなりの時間が空いてしまうと、アクセス数が改善しても、何がよかったのかを検証ができにくいことが多いです。
Webサイトを運営するにあたり、運用・改善ノウハウをためることも大切なので、実施した改善内容は記録しておくようにしましょう。
まとめ|まずは正しい現状把握から。困ったら専門家を頼ってみましょう
アクセス数の減少には「検索順位が下がる」「ペナルティを受ける」など、さまざまな原因が考えられます。
WebサイトやWebページのアクセス数は日頃からモニタリング(Googleアナリティクス)し把握しておくことで、タイムリーにアクセス数が減少を把握することでより原因が突き止めやすくなります。アクセス数が減少して悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、アクセスが減ったからといって、すぐに焦って対処するのは逆効果になることもあります。まずは、どこで何が起きているのかを正確に把握することが第一歩です。その上で、適切なリライトや構造改善、流入経路の見直しなどを段階的に行っていくことで、アクセスの回復が見込めます。
「原因がよく分からない」「自力で改善するのが難しい」と感じた場合は、Web集客の専門家に相談するのも有効です。
マザーハンズでは【サイト診断】を無料で行っています。
困った時にいつでもご相談ください。