Column

コラム

歯科のリスティング広告は自費診療に向くか|費用の目安と判断基準

スマートフォンを操作する手元

「広告費をかける価値があるのか分からない」「始めるなら月いくらからなのか」「広告を出すと医療広告ガイドラインで問題にならないか」。自費診療の患者さんを増やしたいと考えたとき、リスティング広告は一度は検討する選択肢です。一方で、費用の見通しが立たず、医療広告の扱いも不安で、判断を先送りにしている院長先生は少なくありません。

この記事では、リスティング広告を始める・続けるかどうかを、許容できる獲得単価(許容CPA)という数字で判断する方法を整理します。あわせて、費用の内訳、医療広告のルールとの関係、始める前の準備、運用会社に確認したい質問までをまとめました。広告を売り込む記事ではなく、「やる・やらない」を院長ご自身が決めるための判断材料です。

※本記事は2026年10月24日時点の情報にもとづいています。制度や各サービスの仕様は変わる可能性があるため、最新の情報は公式サイトや所管の窓口でご確認ください。

【まず結論】リスティング広告を始める前に決める3つのこと

  • 許容CPA(来院1人あたりに使える広告費):自費診療の単価、成約率、粗利から逆算して決めます。これが決まらないと、広告費が高いのか安いのか判断できません。
  • 広告のリンク先:リスティング広告は医療広告の「限定解除」の対象外です。広告から飛ぶページは、広告可能事項の範囲で構成する必要があります。
  • 計測:クリック数ではなく、電話・予約・来院を数えられる状態にしてから出稿します。
  • 費用は「媒体に払う広告費」「運用代行費」「ページ・サイト改修費」に分けて考えます。月20万〜50万円とされることが多いという一般的な情報はありますが、地域・診療科・競合で大きく異なります。
  • いきなり大きく始めず、予算の上限を決めた小さな検証から入る進め方が現実的です。

結論として、リスティング広告が貴院に向くかどうかは、「向く・向かない」を一律に言えるものではなく、数字と条件で決まります。以降で、その考え方を順に説明します。

リスティング広告の仕組みを整理する

検索連動型・クリック課金とは

リスティング広告は、患者さんが検索したキーワードに連動して、検索結果の上部などに表示される広告です。「検索連動型広告」とも呼ばれます。

費用は、広告が表示されただけでは発生しません。広告がクリックされたときに発生します。これを「クリック課金」と言います。つまり、広告費は「クリックされた回数×1クリックあたりの単価」で決まります。

ここで大切なのは、クリックされることと、来院されることは別だという点です。クリックに費用がかかっても、電話も予約もなければ成果にはなりません。この違いが、後半で説明する許容CPAと計測の話につながります。

掲載順位は入札価格と広告の品質で決まる

広告の掲載順位は、おおまかに「入札価格(1クリックにいくらまで払うか)」と「広告の品質」の組み合わせで決まります。品質には、検索キーワードと広告文・リンク先ページの関連性などが含まれます。

そのため、高い入札価格を付ければ上位に出る、という単純な仕組みではありません。関連性の高いリンク先ページを用意することは、成果だけでなく、広告の効率にも関わります。

Google広告とYahoo!広告

国内で検討されることが多い媒体は、Google広告とYahoo!広告です。どちらも検索連動型の広告を出せます。媒体ごとに管理画面、審査基準、配信面が異なります。

どちらから始めるかは、地域や診療科、運用体制によって考え方が変わります。まずは1つの媒体で小さく検証し、必要に応じて広げる進め方でも、判断材料は十分に集まります。なお、医療に関する広告は媒体側の審査やポリシーの対象にもなります。この点は後の章で触れます。

歯科でリスティング広告が向くケース・向かないケース

条件がそろうと検討しやすいケース

「向く」と言い切ることはできませんが、次のような条件が重なるほど、検討する価値は高まります。

  • 自費診療の新規獲得を増やしたい:1人あたりの単価が大きいほど、許容CPAに余裕が生まれます。
  • 開業直後で、まだ認知されていない:医院名で検索されることがまだ少なく、自然検索(SEO)やGoogleビジネスプロフィールの評価も育っている途中です。広告は立ち上がりを補う手段になりえます。
  • 競合が多い地域で、医院名以外の検索から見つけてもらいたい:「地域名+診療内容」のような検索で、比較検討中の患者さんに届く可能性があります。
  • 緊急性のある検索に対応できる:痛みや急な症状で探す方は、すぐ電話できる医院を選びやすい傾向があります。診療時間や受け入れ体制が整っていることが前提です。

ただし、どのケースでも、予約導線と計測が整っていなければ効果を判断できません。条件は「向く可能性がある」ための必要条件であり、保証ではありません。

慎重に考えたほうがよいケース

  • 予約枠に余裕がなく、新規患者さんを増やす余地がない。
  • 電話・予約フォームが整っておらず、問い合わせを取りこぼしている。
  • 診療時間や休診日の情報が古く、ホームページや地図情報と食い違っている。
  • 広告費を回収する前提となる自費診療の単価や成約率を把握していない。
  • すでに医院名での検索が多く、それ以外の検索から新規を増やす狙いが曖昧。

広告は、すでにある集患の仕組みの出口を広げるものです。出口(予約導線)が細いままでは、広告費がそのまま取りこぼしになりかねません。ホームページから予約が入らない原因は、歯科医院のホームページから予約が入らない原因7選で整理しています。広告の前に点検しておくと判断がしやすくなります。

SEO・MEOとの役割分担

集患の入口は、広告だけではありません。役割を整理すると、次のようになります。

  • リスティング広告:費用をかけた期間に、検索結果へ表示させる。始めてから反応が見えるまでが比較的早い一方、止めれば表示も止まります。
  • SEO:自然検索での表示を、サイトの内容改善で時間をかけて育てる。効果が出るまでに時間がかかりますが、積み上がる資産になります。
  • MEO(Googleビジネスプロフィール):地図検索や「近くの歯科」のような検索での見え方を整える。口コミ、診療時間、写真などの情報管理が中心です。

どれか1つだけで十分とは限りません。短期の立ち上げは広告、中長期の土台はSEOとMEO、という分担で考えると、予算配分の説明がしやすくなります。SEOの考え方はSEO対策のページもご覧ください。

判断の軸になる「許容CPA」の出し方

許容CPAとは何か

CPAは「顧客獲得単価」のことです。歯科の場合は、来院1人(または問い合わせ1件)を獲得するのにかかった広告費と考えると分かりやすくなります。許容CPAは、「この金額までなら広告費をかけても採算が合う」という上限です。

許容CPAが分かれば、広告の結果を「高い・安い」という感覚ではなく、「上限の内か外か」で判断できます。

許容CPAを逆算する手順

次の順番で計算します。数字は、貴院の実績から出すのが基本です。

  1. 広告で獲得したい自費診療の平均単価を決める(診療メニューごとに分けて考えてもかまいません)。
  2. 単価に粗利率をかけて、1件あたりの粗利を出す(材料費・技工料など、その診療にかかる原価を差し引いた考え方)。
  3. 来院した方のうち、自費診療に進む成約率をかけて、来院1人あたりの期待粗利を出す。
  4. 期待粗利のうち、広告費に回してよい割合をかけて、許容CPAを出す。
  5. 月の広告予算を許容CPAで割り、月に獲得できる来院数の目安を出す。

式にすると、次のとおりです。

許容CPA = 平均単価 × 粗利率 × 成約率 × 広告費に回す割合

広告費に回す割合は、人件費や家賃などの固定費、再診や紹介による将来の価値をどう見るかで変わります。院長ご自身の判断になりますので、最初は保守的に見積もるのが無難です。

計算例1:自費診療の単価が高い場合(仮定の例)

以下はすべて仮定の例です。実在する相場や、貴院の実績を示すものではありません。

  • 平均単価:30万円(仮定)
  • 粗利率:60%(仮定)
  • 来院から自費診療への成約率:20%(仮定)
  • 粗利のうち広告費に回す割合:50%(仮定)

この場合、1件あたりの粗利は18万円、来院1人あたりの期待粗利は3万6,000円、許容CPAは1万8,000円になります。

月の広告予算を30万円と置くなら、30万円÷1万8,000円で、来院は月に16〜17人程度までが採算の目安です。この人数を実際に獲得できるかどうかは別問題で、次の章の検証で確かめます。

計算例2:単価が比較的低い場合(仮定の例)

  • 平均単価:10万円(仮定)
  • 粗利率:50%(仮定)
  • 来院から自費診療への成約率:30%(仮定)
  • 粗利のうち広告費に回す割合:50%(仮定)

1件あたりの粗利は5万円、来院1人あたりの期待粗利は1万5,000円、許容CPAは7,500円になります。

単価が下がると、許容CPAも大きく下がります。この場合、クリック単価が高い地域や競合の多い検索キーワードでは、採算に合いにくくなる可能性があります。

実際のCPAを見積もって、許容CPAと比べる

次に、広告を出した場合の実際のCPAを見積もります。これも仮定の例です。

  • 1クリックあたりの費用:200円(仮定)
  • クリックから問い合わせ(電話・予約)に至る割合:3%(仮定)
  • 問い合わせから来院に至る割合:70%(仮定)

問い合わせ1件あたりの広告費は、200円÷0.03で約6,700円です。そこから来院1人あたりに直すと、約6,700円÷0.7で約9,500円になります。

この見積もりを許容CPAと並べると、判断が見えてきます。

  • 計算例1の許容CPA(1万8,000円)に対しては、見積もりが下回るため、検証を進める余地があります。
  • 計算例2の許容CPA(7,500円)に対しては、見積もりが上回るため、そのままでは採算が合いません。キーワードの絞り込み、リンク先の改善、診療メニューの見直しが先に必要です。

なお、この計算は初回の来院だけを見ています。再診や紹介による価値を加えるかどうかは、医院の方針しだいです。数字は仮定にすぎないため、貴院の実績に置き換えて使ってください。

費用の内訳と、小さく始めて検証する進め方

費用は3つに分けて考える

「リスティング広告の費用」と言っても、中身は3種類あります。見積もりを比べるときは、どの費用の話をしているのかをそろえることが大切です。

  • 広告費:Google広告やYahoo!広告などの媒体に、クリックに応じて支払う費用。
  • 運用代行費:キーワード設計、広告文の作成、入札の調整、レポート作成などを依頼する場合の費用。
  • ページ・サイト改修費:広告のリンク先となるページの制作や、予約導線・計測の整備にかかる費用。

費用の目安としては、月20万〜50万円とされることが多いという一般的な情報があります。ただし、これは地域、診療科、競合の状況によって大きく異なり、貴院に当てはまる金額とは限りません。この数字は「相場」として鵜呑みにせず、前章の許容CPAと照らして、貴院にとって妥当かどうかを考えてください。

小さく始めて検証する

最初から大きな予算を投じる必要はありません。予算の上限を決めて、小さく始め、数字を見ながら判断を重ねる進め方が現実的です。

  1. 準備期間(目安:2〜4週間):リンク先ページの用意、電話・予約の計測設定、キーワードと配信地域の設計を行う。
  2. 検証期間(目安:2〜3か月):少額で配信し、問い合わせ数、来院数、CPAを記録する。
  3. 判断:許容CPAの範囲に収まっているかを見て、継続・拡大・停止・改善のいずれかを決める。

期間の数字はあくまで目安です。診療メニューによっては、問い合わせから来院、成約までに時間がかかるため、短期間で結論を出しにくいこともあります。検証の前に「何をもって継続・停止とするか」を先に決めておくと、感覚で判断してしまうことを避けられます。

検証で見る指標の例

  • 広告費の合計と、1クリックあたりの費用
  • 電話発信数・予約フォームの送信数
  • 問い合わせから来院に至った人数
  • 来院1人あたりのCPA(許容CPAとの比較)
  • 自費診療の相談に進んだ人数

医療広告との関係|リスティング広告のリンク先をどう考えるか

ここは、費用以上に院長先生が不安を感じやすいところです。以下は制作会社の立場で一般的に整理したものです。個別の可否は、医療機関が最新の「医療広告等ガイドライン」「事例解説書」「Q&A」を確認し、所管の保健所・自治体窓口にご相談のうえ判断してください。

リスティング広告は限定解除の対象外

医療機関のホームページは、2018年(平成30年)6月から医療法上の「広告」として規制の対象になっています。通常、広告できる内容は「広告可能事項」に限られますが、一定の要件を満たすウェブサイトでは、自由診療の内容なども掲載できる「限定解除」の仕組みがあります。

限定解除の要件のひとつは、「患者さん自らが求めて入手する情報を表示するウェブサイト等であること」です。インターネット上のバナー広告や、検索連動型のスポンサー表示(リスティング広告)、費用を払って検索上位に出す表示は、この要件を満たさないとされ、限定解除の対象外です。

つまり、リスティング広告そのものは、広告可能事項の範囲で出す必要があります。そして、広告をクリックして飛ぶ先のページも、広告可能事項の範囲で構成する必要があります。

自由診療の詳しいページを広告のリンク先にする場合

自由診療の詳細、料金、症例などを載せたページは、限定解除の要件(問い合わせ先の明記、通常必要とされる治療内容・標準的な費用・期間や回数、主なリスクや副作用など)を満たすことを前提に作られていることが多いはずです。そのページを広告のリンク先にすると、広告経由で見られるページに限定解除の前提が当てはまらなくなるおそれがあります。

考え方としては、次のような整理があります。

  • 広告用のページを別に設ける:広告のリンク先は、広告可能事項の範囲で構成した専用ページにする。自由診療の詳細ページとは分けて考える。
  • 広告文とリンク先で、禁止類型を避ける:他院との比較優良、誇大な表現、体験談、費用を強調する表現などを使わない。
  • 自由診療の詳細は、検索や院内サイトの導線から見つけてもらう:患者さん自らが求めて閲覧するページと、広告から入るページを区別する。

この整理が貴院のケースにそのまま当てはまるかは、診療内容や掲載内容によって変わります。広告用ページの構成案ができたら、所管の窓口で確認することをおすすめします。

広告文・リンク先で避けたい表現

広告文はスペースが短い分、強い言葉を使いたくなりがちです。次のような表現は、医療広告の観点から問題になりうるため、慎重に扱う必要があります。

  • 「地域で最も評価されている」「最高水準」など、他院と比べて優れていると受け取られる表現
  • 治療効果や安全性を断定する表現、結果を保証するような表現
  • 患者さんの体験談や口コミの転載
  • キャンペーン告知、期間限定の割引率、価格の打ち消し線など、費用を強調して受診を誘う表現

NG表現と言い換えの具体例は、歯科ホームページのNG表現と言い換え集にまとめています。広告文を作る前に、一度確認してください。

自費診療の料金や症例をどう見せるかは、インプラント・矯正・ホワイトニングの自費ページが読まれない理由でも扱っています。広告のリンク先とは別に、自費ページ側を整える際の参考になります。

媒体ごとの審査基準も確認する

医療広告の規制とは別に、広告媒体側にも、医療や健康に関する広告の審査基準があります。同じ広告文でも、法令上は問題がなく、媒体の審査で承認されないことがあります。反対に、媒体で承認されたからといって、医療広告として問題がないとは限りません。

媒体の基準は更新されることがあります。出稿前に、各媒体の最新のポリシーを確認してください。

責任の分け方

広告文やリンク先の、治療内容や効果の説明が正確か、妥当かという判断は、医療機関の責任です。運用会社や制作会社が確認できるのは、問い合わせ先の明記、記載欄の有無、禁止語句のチェックなどの形式面までと考えておくのが安全です。依頼する際は、どこまでを誰が確認するのかを、事前に話し合っておくと安心です。

広告を始める前の準備チェックリスト

出稿ボタンを押す前に、次の項目を確認してください。1つでも欠けると、検証結果の信頼性が下がります。

導線と情報の準備

  • 電話番号をタップで発信できる(スマートフォンで確認する)。
  • 予約フォームが、スマートフォンで迷わず入力・送信できる。
  • 診療時間、休診日、住所、アクセスが、ホームページ・Googleビジネスプロフィール・広告で一致している。
  • 広告のリンク先ページが、広告可能事項の範囲で構成されている。
  • 電話の受付体制(診療時間内に出られるか、留守電の案内はあるか)が整っている。

計測の準備

  • 電話発信、予約フォーム送信を数えられるように設定されている。
  • 電話の通話を計測できる仕組みがある(媒体の機能や外部サービスなど)。
  • 受付スタッフが、予約時に「何を見て来院したか」を聞く運用が決まっている。

広告設定の準備

  • 除外キーワード(求人、無料、他の用途で検索される言葉など、対象外にしたい検索語)を設定している。
  • 配信地域を、通院できる範囲に絞っている。
  • 日別・月別の予算の上限を決めている。
  • 広告アカウントの管理者が、医院になっている。

成果の見方|クリック率より「電話・予約・来院」に近い指標を

クリック率や表示回数だけで判断しない

広告のレポートには、表示回数、クリック数、クリック率などの数字が並びます。これらは広告が見られた度合いを示すもので、来院につながったかどうかは分かりません。

見るべきなのは、電話・予約・来院に近い指標です。クリックが多くても問い合わせがゼロなら、リンク先や予約導線に課題がある可能性があります。逆に、クリックが少なくても問い合わせが多ければ、効率はよいと言えます。

電話の計測、予約の突合、初診問診での確認

歯科では、電話で予約される方が多く、広告経由の電話を見落としやすい傾向があります。次の3段階で確認すると、数字の抜け漏れを減らせます。

  1. 電話発信の計測:広告やサイト上の電話ボタンのタップ数、通話時間などを記録する。
  2. 予約の突合:予約システムや予約台帳と、広告の問い合わせ日時を照らし合わせる。
  3. 初診問診での確認:「当院を知ったきっかけ」を問診票や受付で聞き、広告経由の来院を把握する。

3つの数字がそろわなくても、傾向を読むには十分です。数字を細かく一致させることよりも、毎月同じ方法で記録し続けることが大切です。

月次で見る表の例

  • 広告費の合計
  • 電話発信数・予約フォーム送信数
  • 来院数(問診で広告経由と確認できた人数)
  • 来院1人あたりのCPA
  • 許容CPAとの差
  • 次月に変更する点(キーワード、広告文、リンク先など)

よくある失敗

予約導線が弱いまま広告を出す

広告で訪問者を増やしても、電話ボタンが小さい、予約フォームが長い、診療時間が分かりにくいといった状態では、離脱が増えます。広告費は、導線の弱さを補うほど高くつきます。

計測がないまま始める

計測がなければ、成果が出ているのかどうかが分かりません。「なんとなく問い合わせが増えた気がする」で続けると、止めどきも伸ばしどきも判断できなくなります。

指名検索だけに広告費が使われている

すでに医院名で検索する方は、広告がなくても自然検索で見つけてくれる可能性があります。医院名の検索にだけ広告費が使われている場合、新規の獲得にはつながっていないことがあります。ただし、医院名で検索したときに他院の広告が先に出る場合などは、守る目的で出す考え方もあります。目的を決めて、予算の割合を管理してください。

除外キーワードを設定していない

求人や、診療と関係のない検索でクリックされると、その分の広告費が無駄になります。配信を始めてからも、検索語句のレポートを確認し、除外キーワードを追加し続けることが基本です。

運用を丸投げし、報告がない

運用会社に任せきりで、数字の報告がないと、改善の議論ができません。レポートの頻度と内容は、契約前に決めておきましょう。

広告文で誇大な表現を使う

目を引く言葉を並べるうちに、他院との比較優良や誇大にあたる表現になってしまうことがあります。ネットパトロール(ウェブサイトの監視)の対象にもなりえます。違反が見つかった場合は、まず行政指導(是正の求め)が行われ、従わなければ中止命令・是正命令、さらに罰則へと進む流れです。広告文の見直しは、運用会社任せにせず、医院の側でも確認してください。

運用会社に依頼するときの質問リストと見積もりの確認項目

確認したい質問リスト(10項目)

  1. 医療広告等ガイドラインについて、どこまで確認してもらえますか(形式面の確認の範囲)。
  2. 広告のリンク先ページは、広告可能事項の範囲でどのように構成する想定ですか。
  3. 電話や予約の計測は、どの方法で、どこまで設定してもらえますか。
  4. 許容CPAを決めるところから、相談に乗ってもらえますか。
  5. 広告費と運用費は、どのような関係で請求されますか(広告費は媒体への実費か)。
  6. レポートの頻度、内容、報告の場(メール・会議など)を教えてください。
  7. 除外キーワードの追加や、検索語句の確認は、どのくらいの頻度で行いますか。
  8. 最低契約期間や、解約の条件はありますか。
  9. 広告アカウントの所有者は、医院になりますか。解約後もデータを引き継げますか。
  10. 成果が出なかったとき、どのように見直しや停止を提案してもらえますか。

「集患を保証します」といった説明には注意が必要です。広告の結果は、地域、競合、診療内容、予約導線などで変わるため、結果の保証をうたう説明は慎重に受け止めてください。

見積もりで確認する項目

  • 初期設計費:アカウント設計、キーワード設計、計測設定などにかかる費用。何が含まれるかを確認する。
  • 運用費:月額の固定費か、広告費に対する割合か。
  • レポート頻度:月次か、それ以外か。報告の形式は何か。
  • 最低契約期間:縛りの有無、解約の申し出期限。
  • アカウントの所有者:医院名義のアカウントか、運用会社のアカウントか。
  • リンク先ページの制作費:別途かかるのか、運用費に含まれるのか。

特にアカウントの所有者は重要です。運用会社名義のアカウントでは、契約を終えたときに、これまでの配信データを引き継げない場合があります。医院が所有者になっているかを、最初に確認してください。

当社マザーハンズのリスティング広告運用代行は、月額5万円から、最低契約期間の縛りはありません。キーワード設計、広告文の改善、LP制作まで一社で対応し、Google広告・Yahoo!広告に対応しています。初期設計には別途費用がかかりますので、費用の詳細はお問い合わせください。詳しくはリスティング広告運用代行のページをご覧ください。

よくある質問

Q. 自費診療を増やしたいなら、リスティング広告は始めたほうがよいですか。

一律にはお答えできません。許容CPAを計算し、予約導線と計測が整っているかを確認したうえで、小さく検証して判断することをおすすめします。数字が合わなければ、SEOやMEO、サイトの改善を先に進める選択もあります。

Q. 月いくらから始められますか。

月20万〜50万円とされることが多いという一般的な情報はありますが、地域や診療科、競合で異なります。まずは予算の上限を決め、少額で検証する進め方もあります。運用代行を利用する場合は、広告費とは別に運用費がかかる点も見込んでください。

Q. 広告を出すと医療広告ガイドラインで問題になりますか。

広告を出すこと自体が問題になるわけではありません。ただし、リスティング広告は限定解除の対象外のため、広告文とリンク先のページは広告可能事項の範囲で構成する必要があります。個別の可否は、最新のガイドラインと所管の窓口でご確認ください。

Q. 自費診療の料金表ページを、広告のリンク先にしてもよいですか。

料金や症例を詳しく載せたページを広告のリンク先にすると、広告経由で見られるページに限定解除の前提が当てはまらないおそれがあります。広告用のページを別に設ける考え方が一般的です。貴院のケースは、所管の窓口で確認してください。

Q. 効果が出ているかどうかは、何を見ればよいですか。

クリック率ではなく、電話発信、予約、来院に近い指標を見てください。電話の計測、予約台帳との突合、初診問診での確認を組み合わせると、傾向が把握しやすくなります。

まとめ|許容CPAと計測を決めてから、小さく始める

今日やること

  • 自費診療の平均単価、粗利率、成約率を、おおよそでよいので書き出す。
  • 許容CPAを計算し、上限の金額を決める。
  • 今のホームページの電話・予約導線を、スマートフォンで試す。

今週中にやること

  • 広告のリンク先にするページを決め、広告可能事項の範囲で構成できているかを点検する。
  • 診療時間・休診日が、サイト・Googleビジネスプロフィールで一致しているかを確認する。
  • 受付スタッフと、「何を見て来院したか」を聞く運用を決める。

今月中にやること

  • 電話・予約の計測を整える。
  • 運用会社に質問リストを送り、見積もりを2〜3社で比較する。
  • 予算の上限と、検証期間、継続・停止の基準を決める。
  • 広告のリンク先ページの内容を、所管の保健所・自治体窓口に確認する。

関連コラム

医療広告に関わる表現の最終的な可否は、貴院で最新のガイドラインと所管の保健所・自治体窓口にご確認ください。本記事は一般的な情報の整理であり、個別の適否を保証するものではありません。

リスティング広告の始め方でお悩みの歯科医院さまへ|広島のマザーハンズにご相談ください

マザーハンズ株式会社は、広島市中区を拠点に、歯科医院のホームページ制作・SEO・広告運用・保守管理をご支援しています。

「広告を始めるべきか、数字で判断したい」「広告のリンク先を医療広告の観点で整理したい」といったご相談も、即日対応で承ります。

医療広告等ガイドラインの確認を前提に、貴院の現状を拝見したうえで、優先順位をつけてご提案します。まずは歯科サイト制作・マーケティング支援のページ、またはお問い合わせフォーム(お電話:050-3708-0206)からお気軽にご相談ください。リスティング広告運用代行は月額5万円から、最低契約期間の縛りはありません(初期設計の費用は別途かかります。詳細はリスティング広告運用代行のページまたはお問い合わせください)。


タグ/キーワード

Tag

関連記事

Related

Contact

マーケティング全般、Webコンサルティングであなたの力になります。
プロモーションや営業活動における課題がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。